FLOWER! 第3話 ~王子様見参?~
こんばんは!
第3話です~
ペースおそいかな?すいません…冬休みの宿題がたんまりでてしまったもので…
それではドウゾ~
「FLOWER! 第3話 ~王子様見参?~」
突然の出来事に呆然と立ち尽くす4人。
すると、煙幕のなかから、キャップをかぶった少年がスクーターを立て直しながら出てきた。
「れ…レオたん!?」
「うぉ!?カラー!」
カラーと、レオと呼ばれた少年が顔を綻ばせる。
と、そこへ、二人の少女が駆け寄ってきた。
「…!?どうなってんだこいつら…」
ライトが二人の少女を見て驚くが、どうやらそれはミルも同じらしい。
なぜなら…
二人の少女は、髪の色と服の色意外、ほとんど同じだったからだ。
きょとんとする二人。
「なあに?あたしの顔になんかついてる?」
「それともわたしの顔になんかついてる?」
「こ、声まで…」
ライトとミルは、もうわけがわからなくて、混乱状態だった。
しかしそんな二人をよそに、カラーはまた顔を明るくさせる。
「うわああ!ミヨたんにヒミたん!」
「おぉ、カラー!」
「あぁ、カラー!」
4人は和気藹々とするが、ライトとミルは混乱し、ネストは我関せず状態で、そっぽをむいていた。
そしてついにライトが、
「説明なしにさわいでんじゃねえよこのアホニャンコ!!」
と、なぐったのだった。
すると、気づいたように、3人が「あ!」っと言った。
「いや、ごめんごめん!自己紹介おくれたね!俺は、『三崎 礼緒(ミザキ レオ)』って言うんだ!」
「ちわ~!あたしは『桜舞 美夜(オウマイ ミヨ)』!双子の姉の方!」
「ども~!わたしは『桜舞 陽美(オウマイ ヒミ)』!双子の妹の方!」
マシンガン級の自己紹介をうける二人。
「新キャラは…小学生と…ドッペルゲンガー…かよ…」
「しょ、小学生!?それって俺の事!?」
「ほかに誰がいると思ってんや。」
「ネストまでひでえ!てか、いたの!?」
ネストがいることに今更気づく三人。
途端にミヨの表情が険しくなる。
「あ、いたの?ごめんごめーん。気付かなかった~!影うっす!あっはっは!!」
口に手をあて高笑いするミヨ。
どうやら彼女、相当気が強いようだった。
しかし、気の強さならネストは負けていない。
「おう、相変わらず口がよくうごくもんやなあ。井戸端会議で夢中に話すオバハンみたいやで。」
ハンっと鼻を鳴らして、小馬鹿にしたようにミルを見下すネスト。
「なんですってえ!?その年で関西弁なんて、あんたの方がオバハンみたいじゃない!」
「お前、今、関西人の高校生全員敵にしたで!?」
ギャーギャーとはじめる二人。
そこに、ミルの片われのヒミが割ってはいる。
「はいはいはい、いつまでもくだらない言い争いしないのー!姉さんもネストもおちつきなさい!」
まるで、子ザルのケンカを仲裁する飼育員みたいな絵面だな…
とライトは思ったが、命の安全を考え、黙っておいた。
するとカラーが思い出したように、「あ」っと顔を上げた。
「そういや、『トウイ』たんはいないにょ?」
「ああ、トウイなら、体育館に技の練習しに行くって言ってたよ?」
「ひゃ~相変わらず真面目だねトウイたん…」
「そしたらさ、女子が目の色変えて、みーんなトウイについて行っちゃったんだよ~!!」
「やっぱりすごいにょ~!!うらやましいにょ…」
「おい、そのトウイってのは?」
ライトが話題についていけず、イライラしながら聞いた。
すると、廊下にいた女子(ミル、ネスト、ミヨ、ヒミ以外)が、バッといっせいにライトに詰め寄った。
「ちょっとあんた!!トウイ様のこと、知らない癖に呼び捨てにすんじゃないわよ!!」
「そーよ!!トウイ様に謝ってきなさい!!」
「トウイ様の素晴らしさも知らない愚民が馴れ馴れしく名前を口にすんな!!」
「このチビ!!」
「駄犬!!ばか犬!!」
「女顔!!」
「おい、後半悪口じゃねえか!!」
一気にまくしたてられ、焦りまくるライト。
それをみて笑うカラー達。
「お前等もわらってんじゃねーー!!!」
ネストが、顔を赤らめて、さもおかしそうにライトを見た。
「ぶは…みての通り、女子の生徒は殆どがライトのファンや。くく…あんまり目立たん方がええで?なにされるかわかんないからな。あっはっは!!」
「余計なおせわだ!それと、ところどころ吹き出すな!!」
ライトは、「一刻も早く家に帰って引き籠りたい病」をはやくも患わっていた。
流石にライトが可哀そうになってきたので、カラーが声をはりあげた。
「よっし!そろそろ校内探検にいくにょー!出発進行ーー!!」
『おーーーーーー!!』
「かんべんしてくれえええええええええ!!!」
__体育館にて…__
まずは、トウイを見に、体育館に行こうとカラーが言い、結局体育館に来たのだが…
「な…なんだこの人混みは!!」
体育館は、入口から人があふれ出ているほど混雑していた。
しかもいるのは殆ど女子。
「これみんな、トウイ…さんを見に来てるのか?」
さっきのこともあり、一応さん付けするライト。
「そうだにょ~!トウイたんの人気は衰えてないなあ~」
「ねえねえカラー君、トウイ君って、かっこいいの?」
「すうううううううううっごいかっこいいにょ!ジャ〇ーズにも余裕ではいれて、トップにたてるにょ!!」
「そ、そんなに!?」
「多分、全校生徒に、『トウイたんがかっこいいと思うか』ってアンケートとったら、百パーセントがイェスってこたえるにょ☆」
「へえ~!!みてみたーい!」
顔を綻ばせ、目をキラキラと輝かせるミル。ミルは、かっこいい女の人も好きだが、かっこいい男の人も大好きなのだった。
「このまま待ってても埒あかないか…よし!よんでみよう!」
カラーがあわてて、
「みんな、耳をふさぐにょ!!」
と言った。
レオが、すううううっと息を吸い込む。
そして…
「とーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーういーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」
と、鼓膜がおかしくなるような声でトウイを呼んだのだった。
途端に静まり返る体育館。
すると、女子が急に道を開け始めた。
「トウイ様が通るわ!!みんな、道をあけて!!」
「はやくはやく!!」
「きゃああああああ!!トウイ様あああああああああ!!」
「トウイ様がみえたわ!!みえたわあああ!!」
「今なら死んでもいいわ!!」
きゃーきゃーと騒ぎ出す女子。
しかし、上履きの音がライトたちに近づくにつれ、左右にわかれながら、次第に静かになっていく。
そしてついに、ライトたちの前にいた女子たちが、左右にわかれた。
「レオ…その声をだすのはやめろっていっただろ…」
「きゃあああああ!!!か…かっこいいいいいいいいいいいいいいい!!!」
ミルの叫び声につられ、ほかの女子もまた騒ぎ出す。
「トウイ様ーーーーーーーーーーこっちむいてーーーーーーーー!!」
「今日も麗しいですわああああああああああ!!」
「…お…王子様見参かよ…」
続く✿