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FLOWER! 第8話 ~お勉強会 其の四~

こんにちは!!

ブログがバグってて、記事が書けなかったから、すっげームカついていろんなとこいじいじしてたらとりあえずかけました…

でもまだ完全に直ったかはわかりません…こわいです。

 

 

 

 

 

まぁ、本編ドウゾー

 

 

 

 

 

 

 

 

「FLOWER! 第8話 ~お勉強会 其の四~」

 

 

 

 

 

 

 

 

「えーっと…じゃあ…次は理科をやるぞ…」

 

 

 

さっきの、レオの諺騒動でみんな伸びてしまったが、なんとかやる気を取り戻した。

 

 

 

「ま…ちょっとウォーミングアップ…てか、遊びで、元素記号をやろうか…」

 

トウイも問題児二人を相手にして疲れたようだった。

 

しかしまたも、カラーが、

 

「トウイたん、元素記号ってなんだっけ?」

とぶっ飛んだ質問をした。

 

 

『そろそろこいつやべーんじゃねえか…?』

 

ライトとネストは心の中でそう思っていた。

 

トウイは、「いちいち〇〇の原子っていうのが面倒くさいから、記号を付けた…みたいなものだ。」と簡単に説明しながら、空欄のある周期表(途中まで)を書いていった。

 

 

「よし、空欄を一人ずつ答えていってもらうよ…。じゃあ最初はライト。原子番号9番な…。」

「名称と記号を書けばいいのか?」

「ああ…。頼む」

 

 

ライトは立ち上がり、ホワイトボードの『9』の部分に、「フッ素・F」と書いた。

 

「うん…正解。」

「ふう…忘れてなくてよかった」

 

 

ネストは「出来て当然」とでも言いたげな顔でそれを眺め、双子とミルは、「あー、そっかそっか!」と言い合っていた。

 

しかし、例の二人は、驚愕の顔でライトを見つめた。

 

「おい、ライト、お前本当に成績中の下なのか!?なんでんなもんわかんだよ!つかフッ素ってなに!?」

「ライたん嘘ついたにょ!?てかなんでアルファベットまでかいてるんだにょ!理解ができないにょ…」

 

ライトはなんといったらいいかわからなかったので、同情の眼差しで微笑した。

 

「次…ミル、原子番号20番…」

「あ、はーい!!」

 

 

ミルは顎に手をあて、「うーん…」と小さく唸り、少し考えた後、顔をパァァと輝かせ、マジックで書いた。

 

「「カルシウム」で、「Ca」だよね!トウイ君どう?」

 

ミルが不安そうに聞くと、トウイはにこりと笑って、「正解」と言った。

 

ミルは嬉しそうに席に付ついていった。さらに、席についたときにネストに頭をなでられたので、もっと嬉しそうだった。

 

「じゃあ、次はミヨとヒミな…。11番と22番で。」

 

「ほいほーい!」

「はいはーい!」

 

 

元気よく飛び出し、ミヨが11番、ヒミが22番を担当した。

 

「ほい!!「ナトリウム」で「Na」!!でしょ!?」

「はい!!「チタン」で「Ti」!!あってるー!?」

 

 

二人同時に元気よく聞いた。

トウイは「正解」と二人の頭に手をおいた。

 

 

「やったー!!」

「いえーい!!」

 

 

しかし、ネストがまだ答えていないが、30番までかいた周期表は埋まってしまった。

 

 

「トウイ、うち、まだ答えてないんやが…」

 

ネストが少しムっとした表情でトウイに不満を漏らす。

しかしトウイは、

 

「ああ、大丈夫。ネストには別の問題答えてもらうつもりだったから。」

 

といった。

ネストは「別の問題?」と首をかしげる。

 

 

「えーと…教科書では一般的に、原子番号57番~71番、89番~103番は性質が似ているため、周期表には略してのっており、下表などに記されることが多い。では、57番、71番、89番、103番と、そのまとめたものの名称をなんというか。」

 

 

みんなはうーんと首をかしげたが、ネストは涼しい顔で、

 

「57番は「ランタン」、71番は「ルテチウム」、89番は「アクチニウム」、103番は「ローレンシウム」。57番~71番は「ランタノイド」で、89番~103番は「アクチノイド」やろ?」

 

と、さらりと言ってのけたのだった。

 

みんなは、ああー!や、おお~など歓声を上げたが、ネストは当然といった様子だった。

しかし気に入らないのはミヨ。

口を尖らせ、ネストを軽く睨む。

 

 

「ふんっ。出来たのはすごいって認めるけど、なんか偉そうな態度ねネストちゃん!」

 

ネストはピクリと反応し、「あぁん?」と眉を吊り上げた。

 

「なんや、嫉妬か?はんっ。答えられないから僻んどるんやろ。醜いなぁ、女の嫉妬は。あぁこわいこわい。」

と、ミヨを一瞥して馬鹿にしたように見下した。

 

みんなは「またか」といった表情で呆れた。

 

次第に声は大きく、耳をふさぎたくなるほどになっていく。

 

しかし、場の空気が読めないレオがここでトウイに話しかける。

 

 

「ねーねー、トウイってもしかして、元素記号全部言えるのー!?」

 

と叫んだ。トウイは「まぁ…」と頷いた。

 

その言葉にぎょっとするみんな(カラーとレオ以外)。

 

 

元素記号の量の多さを知らないカラーが「へー!」と感心し、「言ってみてにょー!!」といった。

 

 

トウイは仕方がなさそうに口を開いた。

 

 

 

 

 

 

 

「水素、ヘリウム、リチウム、ベリリウム、ホウ素、炭素、窒素、酸素、フッ素、ネオン、ナトリウム、マグネシウム、アルミニウム、ケイ素、リン、硫黄、塩素、アルゴン、カリウム、カルシウム、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛ガリウムゲルマニウムヒ素セレン臭素、クリプトン、ルビジウムストロンチウムイットリウム………」

 

 

 

 

みんな唖然とした表情でトウイを見つめる。

しかしトウイはいたって冷静に、さらさらと、立て板に水状態で元素記号を言っていく。

 

 

 

 

 

「…………フレロビウムウンウンペンチウムリバモリウムウンウンセプチウムウンウンオクチウム。…はい、118番まで言ったよ。」

 

 

 

 

 

 

 

「…ぱねぇ」

「……ホントに人間かいな…」

「ありえないわ…」

 

 

 

 

改めてトウイの凄さを目の当たりにしたことにより、最低でもヒミが仲裁するまで1時間は言い合いをするミヨとネストのケンカはおさまったのだった。

 

 

 

 

 

それから、歴史、英語もやっていくと、いつの間にか陽は沈み、ムーンライトブルーとマドンナブルーが空を占拠していた。

時計をみると、ちょうど六時半。

駄弁ったり笑ったりしていた時間の方が長かったようにも思えるが、最初は乗り気でなかったライトも、有意義な一日が過ごせたようだった。

 

「んー…疲れた…。さて、時間的にトウイの家にも迷惑だし、そろそろ帰るかー」

「そうだね!トウイ君、お邪魔しました~」

 

ライト達は早々に準備を始めるが、カラーが不満そうな顔をする。

 

 

「えぇ~!!つまんないにょー!!もっとみんなと遊びたいにょーーーー!!!」

 

ころころと畳を転がり、ブーイングする。

するとレオも同じように転がり、「俺もあそびたりなーい!!」と叫んだ。

 

しかしネストが、足元に転がってきたカラーに軽く蹴りを入れる。

 

「ごふぇあぁ!!」

「うっさいんじゃクソ猫。さっさと帰るで!」

「えぇ~」

 

 

その様子を黙って見ていたトウイが、口を開いた。

 

「なら…家、泊まってく…?」

 

 

途端に光の速さでトウイにしがみつく二人。

 

「え!?えええ!?いいの!?」

「まじで!?まじでえええええ!!!??」

 

頭がもぎ取れそうな勢いでトウイの襟首を揺さぶる。

トウイは、揺らされたせいで乱れた髪の毛を整えながら、「そんなに遊びたいなら…」っと言った。

カラーとレオは大喜びして、ハイタッチをする。

 

「おいおいトウイ。いくらお前の家がでかい言うても、流石に急やし…。家の人にも迷惑やろ?」

 

トウイが「そんなことはない」と言おうとしたが、その先は、女の人の声によって遮られた。

 

 

「そんなことないわよ~。」

「え?」

 

 

 

 

声のした方をみんながいっせいに見るとそこには、モデルのような体格と、美しい顔立ちをした女の人が扉の所に立っていた。

 

 

 

 

「…あ、母さん。」

 

 

「え!?トウイたんの!?めっちゃくちゃ美人にょ!!!!」

 

 

呆気にとられている皆を代表して、カラーが感想を告げた。

するとトウイの母親は、「あら、うれしいわ~」と笑った。

 

 

白く光る肌、切れ長の瞳には、ノーメイクなのに、これでもかというほどの睫毛。スラリと通る鼻筋、桃色の唇からは白い歯がチラリとのぞいている。

 

トウイと同じか少し濃い、水色の腰まである髪をかきあげながら、ライトたちに向き合う。

 

 

 

 

「はじめまして皆さん。トウイの母親の、「九条 常盤(クジョウ トキワ)」です~。

いつもトウイがお世話になっています。」

 

 

にこりと笑い、一礼する。

みんなもあわてて一礼した。

 

すると思い出したように「そうそう」と手をうった。

 

 

「あなたたち、お泊まりしたいのよね?いいわよ~大歓迎!」

 

その言葉にみんな歓喜の表情を浮かべた。

 

 

一度家に帰ってから、親に報告して、荷物を持ってトウイの家に戻ってくることにした。

 

 

 

 

「それじゃあまたあとで~!!」

「じゃね~!!」

 

 

 

 

 

皆に手を振った後、トキワがトウイの頭に手を乗せた。

 

 

「…なに?母さん」

 

「ごめんねトウイ…いつもいつも母さんも父さんもいなくて…」

 

「いや…俺を養ってくれてるのは二人だし…別に大丈夫だよ。…けど、身体は壊さないようにな」

 

「うん、有難うトウイ!さーて、お部屋の後片付けしなくちゃね!」

 

「あぁ…」

 

 

 

 

トキワは家の中に入っていったが、トウイはしばらくぼーっとしていた。

 

 

なにかを考え込んでいるような遠い瞳でぼんやりと立ちつくし、そんなトウイの髪を、緩やかな夜風が優しく揺らしていた。

 

 

…まぁ…幼稚園のころからだから…慣れたっていうのもあるんだろうけど。

 

不思議と昔ほどさびしくはないんだよ、母さん。

 

 

 

 

きっと…彼らの影響…だろうな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなことを考えながら、トウイは小さくクスリと笑い、家の中へと戻っていった。

 

 

 

 

 

 

 

暖かい彼らを招き入れる準備をするために…___

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続く✿

 

↓後書き

 

 

はい!!お勉強会編、終了でーす!

お疲れさまでした!

 

このお勉強会で、ほんの少しだけトウイさんに触れてみました。

いや~…トウイさん大好きです。

 

 

トランが画像くれた時にもう、一目惚れしました。

 

あぁ、このままでは雑談になってしまう!

それではこのへんで!

 

あと、余談ですが、「トウイ」と打とうと変換すると、98%の確率で「トウ委」って出てきます。

すげえムカつきます。なんだよトウ委って。

 

 

 

 

ではみなさん、また次回おあいしましょー!

それでは~