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どうぞゆっくりしていってください

FLOWER! 第6話 ~お勉強会 其の二~

こんにちはー!!

…相変わらず花粉うざってえな畜生。さっさと消滅しろよ。

あ、すいません…つい口調が☆

 

それではどーぞー!!

 

 

 

 

 

 

 

「FLOWER! 第6話 ~お勉強会 其の二~」

 

 

 

 

 

 

 

「おぉ~畳落ち着く…」

 

カラーの提案で九条家の和室で勉強会を開催。

和室の方も大きく、トウイの部屋の2倍ほど。

真新しい畳特有の匂い、美しい木目の重みある長方形の鳶色の卓袱台、部屋を仕切るのは、生成の大きな障子…と、まぁ、大きめなおばあちゃんの家というような部屋だった。

 

 

「よし…そんじゃあ、勉強会といたしますかー!」

 

 

レオが張り切って言う。

 

「…こいつら(カラーとレオ)って、やる気はあるのに…結果がでないんだな…可哀相に…」

「ほんまや…」

 

…じーん……

 

 

「…なんでミルたんとトウイたん以外みんな、そんな生温かい目でみてるにょ!?」

「いや…なんか惨めだなぁ…って」

「うん」

「えええ!!??」

 

 

「もうみんな、それはいいから、勉強しようよ!カラー君もレオ君も、頑張って勉強すれば、成績なんてすぐあがるよ!!」

 

ミルがにっこり笑うと、カラーとレオは目に嬉し涙を浮かべ二人同時に「ミル(たん)-------------!!!!」と言ってミルに抱きついた。

 

しかし勿論、カラーとレオの頭にライトの鉄拳とネストのハリセンが降り下ろされたのだった。

 

 

 

 

__数分後__

 

 

「「トウイせんせー!!これどうやんのー!?」」

 

双子が問題集を抱えてトウイに飛びつく

 

「うわっ…!!…はぁ。急に飛びつくな…あと、『先生』はやめろ。

…で、どこ?」

 

ため息をつきながらも問題集に目をむけるトウイ。

 

「「んーとね、この公式なんだけど」」

「あぁ…これは…このXの三乗をYの値に…こう。でここに5を代入して…」

「おおおお!!なるほど!!」

「さっすがトウイーーー!!ありがとー!!」

 

そしてまたトウイにとびつく双子。

 

「…だから飛びつくのはやめてくれ…」

「だって~飛びつき心地いいんだも~ん」

「と…飛びつき心地?」

「それに~トウイいい匂いなんだも~ん」

「さりげなく髪の毛の匂いをかぐな…」

 

 

 

 

そんな様子を遠くから鬼の形相で眺め、シャーペンを折れる勢いでにぎっているカラー。

実質カラーのシャーペンは「ミシッ…」っという鈍い音を立てている。

 

「おい、お前のシャーペン、なんかミシミシいって…っ!?顔!!顔がすげえ事になってんぞ!!」

 

異様なカラーにつっこむライト。

「トウイたん…うらやましいにょ…」

 

ギリィ…と歯ぎしりをしながらさも恨めしそうにトウイをみつめる。

 

「うらやましいって…なにが」

「あんなに女の子に囲まれて…」

「おい」

「俺っちだって…俺っちだって、女の子に囲まれたいいいいいいい!!!」

 

立ち上がって雄たけびを上げるカラーに全員の視線が集まった。

 

「なんでトウイたんにはわんさか女の子が寄ってくるのに、俺っちにはカノジョできないんだにょおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」

 

「だあもううっせえなあ!!あたりまえだろ!?文武両道、眉目秀麗、家は大金持ち、性格だって優しいトウイと、運動できても頭は壊滅的、顔は悪くなくても、そのぴーぴーにゃーにゃーうるせえ「チャラッ☆」な性格のチャラ猫だったら、どう考えてもトウイのほうに行くだろうが!!!」

 

ライトが怒りにまかせ叫んだ言葉によって、カラーの中のなにかが破壊された。

 

しゅー…と生気が抜け、へにゃへにゃとその場に崩れ落ちていく。

そして次第に肩を震わせ、しくしくと泣き出したのだった。

 

「ちょっとライト!!カラー君泣いちゃったじゃない!」

「しらねーよ!!つか今ので泣くとかコイツどんだけデリケートなんだよ!!」

「ぶっは!ライトwwwwドSwwww」

「あはは!カラーwwwwドMwwww」

「(こいつら、双子だからって言葉の文字数あいすぎじゃね?ずっと思ってたんだけど…)」

「カラー、ドンマイ!!」

「レオwwwwそれ追い打ちwwww」

 

すると、ついには…

 

 

 

「ええいお前等うるさいんじゃああああああああああああああ!!!!」

 

今までトウイと二人で我関せずで勉強していたネストがブチ切れてしまった。

 

そしてどこからともなくあの巨大ハリセンを持ち出し、ライト、ミヨ、ヒミ、レオ、カラーの順番で頭をぶったたいていった。

 

「いってえええ!!」

「いたあい!!」

「何すんの!!」

「いっててて…」

「………イタイ…」しくしく

 

 

ネストは例の如く、勢いよく肩にハリセンを掲げた。

 

そのネストを、尊敬の眼差しでみつめるミル。

さらにネストはカラーを引きずり上げ、でこぴんした。

 

「いたっ!…って、ネスたん!?顔近いにょ!?///」

「はぁ…まったく。カラー!そこに正座や!!」

「!?は、はいにょ!!」

 

しゅたっと俊敏に正座するカラーの前にネストが仁王立ちして言った。

 

「ええか、カラー。うちはな、たしかにお前のことウザいと思って邪険に扱うがな、お前がいないと…その…し、静かすぎてあの…つま…つまらん時も…ある…んやで…。せやから!その性格は、別にそこまできにせんでええ。性格は直そう思うてもそう簡単には直せんしな。でも、頭の良し悪しは勉強すればなんとかなるやろ?今日はおもに、お前とレオのために勉強会開いたんやで。それなんにいつまでもぴーぴーしとったら、家に招いてくれたトウイにも、わざわざ来てくれたこいつらにも。ぎょーさん迷惑かかってまうで?しっかり勉強せな?わかったか?」

 

……すげえ…

 

あんなにさわがしかったカラーを…アメとムチを使い分けて一発で黙らせやがった…。

 

なんか…どっかの母さんみてえだな…

 

じーんと感動する一同をよそに、黙りこくってしまったカラー。

不思議に思い、首をかしげるネスト。

 

 

「……カラー?」

「…ネスたんが…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ネスたんがでれたにょおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!♡♡♡」

 

 

ガバッとネストに抱きつき、泣きまくるカラー。

 

「!!??んな…!!は、はなしいやカラー!!」

「ネスたんがでれたにょ!!あのツンツンネスたんが…滅多に見せてくれないデレをみせてくれたにょおおおお!!うわあああああ!!」

「ええ加減にせえよこのアホ!!まぬけ!!」

「ネスたんだいすきにょおおおおおおおお!!!」

「なに言ってるんや気色悪い!!はなせええええ!!」

 

 

そのふたりをよそに、放心するライト。

 

 

 

 

「…なんだこれ」

「いいじゃない~カラー君幸せそう…」

リア充かよ!!」

「さあねー」

「なぁ、そろそろ勉強しねぇ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続く!✿

※次回こそちゃんと勉強する!!…筈です。