FLOWER! ~ 期末試験 其の三~
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教えてくれる人いたらお願いします!
「FLOWER! ~期末試験 其の三~」
「なッ…」
負けを宣告されたネストが、顔面蒼白状態でその場にへなへなと崩れ落ちた。
「うちが…負け…」
ぼそりとうわごとのように呟いたネストを、すまなそうな顔で見下ろすカラー。
「…今回は俺っちの勝ちだにょ。でも、これで45勝45敗!次の試合、楽しみにしてるにょ!」
にこっと屈託のない笑顔でカラーが笑った。
それにつられるように、ネストも少しだけ笑った。
「…そうやな!落ち込んでる場合やないな…よし!」
パンっと頬を両手で軽くはたくと、カラーの手を借りて、立ち上がるネスト。
そして、互いに向き合うと、カザキの鋭い声が響いた。
「両者、礼!!」
「「ありがとうございました!!!」」
2人がバッと頭を下げると、盛大な拍手が沸き起こった。
「2人ともさいこー!!超かっこよかった!」
「おつかれー!!」
ワイワイと賛美の野次がとぶと、カラーとネストは、顔を見合わせ、小さくニッと笑った。
「カラーくんもネストちゃんも、すっごく強かったね!!魅入っちゃった!」
「ああ…そうだな。もう次元が違うわ。」
「ふふ。ライト、私たちもがんばろうね!」
「おう」
ミルとライトが話しているうちに、第2回戦がはじまった。
❀ ✿ ❀ ✿
「第7回戦、対戦相手は…」
期末試験も、なんの問題もなく進み、次は7回戦になった。
カザキが箱の中をまさぐる手を、生徒たちは真剣に見つめる。
カザキが、一枚の紙をつまみ上げた。
「『神威御琉』!!」
「え!?」
指名され、ミルが素っ頓狂な声をあげる。
「おお、お前じゃんか…!がんばれよー」
「う、うん!がんばるね!」
ライトがひらひらと手を振り、ミルが一歩前へと出る。
「もう一人は…」
皆がごくりと息をのむ音がきこえた。
「『池房 夜月朧(イケブサ ヤヅル)』!!」
「おお!あたしか!」
「イケブサ ヤヅル」と呼ばれた少女は、コバルトヴァイオレットのロングポニーテールを揺らし、勢いよく立ち上がった。
耳につけている大きな黄金色のイヤリングがしゃらんと鳴る。
「うへっ、あたしミルちゃんの相手なんかつとまんないよお~…だって、あたし馬鹿だし!あっはっは!!」
きれいにマニキュアの塗られた爪の手を口に当て、豪快に笑い飛ばすヤヅル。
それにつられて周りの友達も、「うんうん、優等生とはかけ離れたとこにいるもんね、あんたw」「元気出せーww」と、口々に言った。
「両者、前へ!」
ミルとヤヅルが前に出て、顔を合わせる。
「うちなんかじゃ退屈かもしんないけど、精一杯頑張るから、よろしく!」
ヤヅルは手を差し出しながら、ウインクを一つ。
慌ててミルはその手を握る。
「こ、こちらこそ、よろしくお願いします!!」
お互いの握手が済んだところで、カザキが手を振り上げた。
「これより、神威御琉対、池房夜月朧の試合を行います!!礼!!!」
「「よろしくお願いします!!」」
続く!✿
✿新キャラプロフィール✿
名前:池房 夜月朧(イケブサ ヤヅル)
ライトたちのクラスに在籍する女子生徒。
コバルトヴァイオレットのロングポニーテールが特徴で、イヤリング、ブレスレット、マニキュア等をしているため、とても容姿が派手。化粧も濃く、服装はとてもお洒落。
性格は、容姿こそ派手なものの、いたって気さくで明るく、根は真面目。友達も多く、クラスの中心的グループにいる。
名前の由来は、「朧月夜(おぼろづきよ)」。
…ヤヅルちゃん、名前と性格が微塵も一致してませんw