FLOWER! 第11話 ~四天王特別講師超短期間能力強化計画始動!!~
わーい!!もーすぐなつやすみだぜーいい☆
非常につかれましたー…
まぁ、これからぼちぼち更新していきます(^^♪
では、本編ドウゾ!
「FLOWER! 第11話 ~四天王特別講師超短期間能力強化計画始動!!~」
「…なにが言いたいんや。」
「…だから…その…」
「あーもう、面倒臭い奴やなあ!」
うまく言えずにたじろいでいるライトをネストは容赦なく斬り捨てる。
ライトが何を言いたいのかというと…
_回想_
「い…一カ月って…無理っすよ!!」
「あら~そうかしら~?でもこのちょうしだとーいけそうよ~?」
「えええ…でも…。」
「うーん…それなら~花紅の中等部からの持ち上がり組ちゃんたちにきいてみたらどうかしら~。コツとか、いろいろ教えてくれるかもしれないわよ~。ほら~ちょうど、あなたたちと仲のいい…カラー君とかネストちゃんとかにきいてみたらどうかしら~」
「な…べっ別に、あいつらとは仲良くな「わかりました!訊いてみます!有難うございましたカザキ先生!」おいミル…!!」
「頑張ってね~」
_回想終了_
「っで…だから…その…じ、実に不本意なんだが…お、教えてくれねえか?その術のコツとか…。」
たじろぎながら抵抗しつつも頼むライト。
しかしネストは眉を吊り上げて機嫌を悪そうにしながら吐き捨てる。
「いやや。」
「は!?なんでだよ!いーじゃねえか、四天王なんだから!!」
ムキになるライトを尻目にネストはため息をつく。
「…まず、お前のその物事の頼み方が気に食わん。それが人に頼む態度かこのアホ野郎。それにうちは自分の能力強化でいそがいしいんや。そんなに練習がしたいんやったらトウイかあのクソ猫のとこにでもいったらええやろ。うちには関係あらへん。」
そういって立ち去ろうとするネスト。
だがライトはまだ諦めきれない。
「ま、まてよ!!教わりたいのは俺だけじゃねえよ!ミルだって教わりたいっつってたぞ!!」
「む…」
一瞬言葉に詰まるネスト。と、そこへミルが駆け寄ってくる。
「あ、ネストちゃん!あの…お願いがあるんだけれど…。私に術の使いこなしかたとか、いろいろ教えてくれない…かなあ?ダメ?」
「む…ぐう…」
ミルに上目遣いで懇願され、さらに言葉に詰まるネスト。心なしか顔も少し紅くなってきている。
そしてついに「ああああもう!!」と頭をふった。
「仕方あらへん!もう二人まとめて教えたるわ!勘違いするなよライト!!うちはミルのついでに教えたるんや!」
腰に手をあててびしっとライトを指差す。
その大声のせいで、カラーまで飛んできてしまった。
「え、なになに?ネスたん何を教えてくれるにょ?ねえねえ!!俺っちも参加したいにょ!!ねーねーねーってばあああ~!!!」
「……殺すぞ…?」
「ごめんなさい」
ネストに邪眼で睨まれたカラーはすっかりおびえて縮こまっていた。
しかしライトたちにとってはカラーは
ライト「今の状況には都合のいい奴」
ミル「頼もしい四天王」
なので、カラーも能力の強化を手伝う事になった。
_第二体育館_
「四天王特別講師超短期間能力強化計画、略してS・T・Nーーー☆」
「…」
「…」
「わ…わー!」パチパチパチ
「ミル、無理スンナ」
「べ、別に無理なんかしてないもん…」
「はあ…カラー…そのふざけた呪文はなんや。」
痛い視線をライトとネストにむけられ震えるカラー。
怯えながらも説明を始める。
「えっと…まあ、能力強化をしていく途中でさ、こういう呼び名があってもいいと思うんだにょ!」
「厨二か。」
「違うにょー!!」
「ネスト、こいつほっといておしえてくれねえか?」
「ああ。うちも今そう思ったとこや。」
「…(汗)」
「え~俺っち、勉強はダメだけど、こーいうのは得意だにょー?ちょっとは役に立つと思うんだけど…」
「そりゃ…この前の練習授業の時の事を思い返せば…」
「ちょっとどころじゃないよ!カラー君すごいかっこよかったもん!」
「可愛い女の子に褒められるとさらに力がでてくるにょ!お礼に俺っちとデートし…ぐふぉ!!」
やはり軟派なセリフを放とうとするたびにネストにひっぱたかれるカラーであった。
気を取り直して練習開始。
「ほんじゃあ…まずは今出来る限りの能力を発動させてみいや。」
「わかった。」
「うん!」
指示通り練習授業の時のように手に力を込めて念じる。
そして…開眼!!
ぶわあああ…!!!
しゅるるるるる!!
「おー!二回目でここまでできるなんてすごいにょ!!」
「まあ…初心者にしちゃええんとちゃう?」
四天王に褒められたので二人ともそわそわとする。
「んじゃ…まあ、次のステップは、開花させる『花』の本体を出現させんとな。」
「本体…?」
花弁と蔓を仕舞い込み、ネストの話を聞く。
「そうやで。普通なら開花させると攻撃が繰り出される。せやから開花させる前に、開花をするための『花』を作らなきゃあかんのや。」
「なるほど…たしかに、私たち花びらと蔓しかでてないもんね…。」
「てか…俺、前回の練習授業でカザキ先生に、『蕾が君の能力かもしれない』って言われたんだけど…」
「蕾が…?お前の力不足やあらへんの?」
「うぐっ…まあその可能性がないわけじゃないけど…」
「だったらとにかくやるしかないやろ。」
「まぁ…それもそうだな。」
そこでミルが「はいはーい!」と手をあげた。
「なんや?ミル」
「私、やってみたいんだけれど、どうやったら『花』を作れるの?」
「ミルの場合は…花弁を大量に集めて一つの大きな『花』を作ることをイメージするんや。」
「花弁をあつめる…わ、わかった!やってみるね」
そうしてまた構えをとり力をこめると、さっきと同じように花弁が一面に現れる。
そこで中心に力をこめ花弁の軌道を変えた。
磁石に引き寄せられる砂鉄みたいだな…とライトは思った。
言葉通り、花弁は面白いように中心に集まり、『花』を形成し始める。
ネストもカラーも真剣にその様子を眺め、ミル本人もかなり集中している様子だった。
段々と花弁同士が固まりあい、『花』になっていく。
そしてついに…
「で…できた…!?」
ミルが手を向ける先には、一輪の桃色の『花』の蕾ができていた。
途端に興奮したカラーが歓声を上げる。
「す…すごいにょー!!はじめてで成功するなんて…これはもう四天王候補決定かにょ!?」
ネストも頷く
「その可能性も…なくはないわな。すごいでミル。」
「え、そんな…ありがとう!」
しかしライトは一人で憂鬱オーラを放ちまくる。
「(…おいおいおいミルてめええ!!なんで俺の前にやったんだよ!!これで俺が無様に失敗したら笑い者じゃねえか!!わざとか!?わざとなのか畜生!!!)」
頭の中で「the・憂鬱☆パニック」を起こすライト。
だが当然のことながら、「じゃあ、次ライトやってみいや。」の一言が突き刺さる。
「……………ウイッス、ネストさん…」
「な、なんやお前。気持ち悪いなあ…」
ふらふらとするもとりあえず構えをつくり、力を込める。
すると一応蔓はしゅるしゅるとでてきた。
『花』を形成するため、中心に力を込める。
蔓は軌道を変え中心に寄ってくるが、どこか抵抗しているようだった。先ほどの磁石の例と関連させてたとえるのなら、S極とS極が無理やりくっつけられるような、そんな感じだった。
しかしライトは、力が足りないのだと解釈し、更に力を込めて集中する。
そして、段々と近づき、蕾が触れ合う瞬間…__
バチィイイイイ!!!!
激しい光の粒子が飛び散り、蕾があらゆる方向に分散され、突風が起こった。
「うおああああああ!!!???」
「きゃああ!!」
「にゃーーーーーーーーーーーー!!!」ころころころころー
「ひゃッ…!」
※一番近くで傍観していたカラーは突風で吹き飛ばされ、転がっていった。
「な…なんや今の…!」
「失敗…?」
「にゃのかにゃー…イテテ」
「まじかよ…最悪…」
途端にずどーんと暗い影がライトに降る。
「大丈夫にょ~最初は俺っちだって失敗しまくって、腕5、6回折ったにょ~」
「!?そんなに危険なのか!?」
「ちゃうわ。コイツは、やめろゆうてもいつまでも練習やめんで、朝の4時から夜中の1時くらいまでぶっ通しでやるから寝不足でふらついてよく失敗したんや。」
「カラー君…そんなにハードな練習を…!?」
「やらないと上手くならないから…ちょっと無茶しちゃったにょ~☆」
「…基本的に…こいつはアホなんや…。」
カラーは笑って話しているが、きいてるこっちは笑い事ではない。
…あいつも…さいしょっから完璧にできたわけじゃなくて…色々苦労してんだな…
ライトもこの時ばかりはカラーを尊敬した。
自分の一回の失敗が小さく見えてきて、代わりに向上心が見え隠れする。
「おし…失敗しちまったもんはしょうがねえ…。もっかいやるか!」
「ライたんその息にょ!俺っちもとことん付き合うにょ~。なんせ、そのための俺っち達だもん!」
「…おう…ありがとな」
「じゃあ、もっかいやろー!」
3人は和気藹々と話を進めていくが、ネストだけは1人思考を巡らせていた。
「(…あいつは初心者やから…ただ単に失敗しだだけかもしれん。せやけど、失敗したにしては、飛び散り方が不自然やった…。まるで、強いモンと強いモンがぶつかり合って跳ね返ったみたいに…。なんかわけがあるんやろうか…)」
そんな事を考えていたが、カラーの「ネスたんもおいでおいでー!!」という言葉に遮断されててしまった。
ネストは短いため息をつき、「まあ…うちの勘違いかもしれへんしな」と呟いて、3人の元へと駆けていった。
続く✿!